ここでは日々勉強にまつわる情報を収集し、その結果を更新していきます。
勉強法は「自分に合ったもの」というものがあるように感じますが、実際はそれらは科学的には証明されていません。むしろ「人間」にとって共通の勉強法があり、それを実践していくことが科学的に正しい勉強法なのです。
ぜひ以下の内容に目を通し、勉強にまつわる「正しい」知識を得ていきましょう✨
※各項目に関する質問があればコメントにご記入ください!
まずは「科学的に効果が高くない勉強法」をお伝えします。
これらの勉強を行わないことがまずは大事です。たとえ「正しい」勉強法を学んでも「悪い」勉強を続けていては効果が薄まってしまいますからね💦
1. 繰り返し読む:
- 繰り返し読むことは短期的には効果があるかもしれませんが、長期的な知識の習得には効果が薄いです。数日から1週間と間隔を空けて繰り返し読む方が効果的です。
2. ノートに書き写す・まとめる:
- 教科書や参考書の内容をきれいな字でノートに書き写すだけでは、記憶にあまり効果がありません。要約しながらまとめることは有用ですが、その技術がない場合は効果が低いです。
3. 蛍光ペンや下線を引く:
- 蛍光ペンを引きながら学習することに特に効果はなく、むしろ高度な課題ではパフォーマンスを低下させる可能性があります。蛍光ペンを引くことにより、全体像が見えなくなることが原因です。
4. 好みの学習スタイルに合わせる
- 好みの学習スタイルで学ぶことによって勉強の効率が上がるという科学的根拠はあまりありません。柔軟に効果的な勉強法を試し取り入れることが大切です。
(引用:安川康介『最高の勉強法』)
5. 徹夜
徹夜をすると脳のパフォーマンスが著しく損なわれ、徹夜明けの脳の機能は酒酔いと同程度に低下します。睡眠時間を削れば削るほど、その削った時間に比例してミスが増加し、判断力が損なわれることが示されています。
さらに、一夜漬けで勉強して翌日のテストに臨む場合、睡眠による記憶の整理が行われないため、学習の効率は悪くなります。
この現象は、神経細胞同士の接点であるシナプスにおけるスニップス(Snips)と呼ばれるタンパク質がリン酸化して溜まることが原因と考えられています。眠気がある状態で頭が回らないのは、シナプスでの伝達がスニップスによって阻害されているためです。
(引用:柳沢正史『最強に面白い睡眠』)
いかがでしたか?自分が実践している勉強が入っていないかを確認し、省みましょう!
ここからは「科学的に効果が高い勉強法」をお伝えします。一つ一つの説明が長くなってしまいましたが興味があるものから
ぜひご覧ください☺️
1. アクティブリコール
アクティブリコールとは、能動的に勉強した内容を思い出し、記憶から引き出すことです。多くの人は勉強に対してインプット中心のイメージを持っていますが、インプット中心の勉強法は効率が悪いことが科学的にわかっています。学習に関する数多くの研究から、思い出す作業、すなわちアウトプットをすることが記憶を長期に定着させる効率的な勉強法だとされています。
例えば、以下のような実験があります。
- 5分間だけインプット中心の勉強をする
- 20分間繰り返しインプット中心の勉強をする
- 文章を読んで、その文章についての理解を深めるようにノートを見ながら書く
- 文章を読み、10分間文章を見ずにできるだけ内容を思い出してパソコンに打ち込む(アクティブリコール)
これらの方法の中で最も効果がなかったのは、5分だけインプット中心の勉強をする方法で、最も効果が高かったのは、文章を読み、10分間文章を見ずにできるだけ内容を思い出してパソコンに打ち込む(アクティブリコール)方法でした。
このことからわかるのは、短時間のインプット中心の勉強や、見ながらの学習(脳に負荷をかけない勉強)は、アウトプットを伴う勉強法に劣るということです。
また、興味深い点として、実験を行った当事者に自分の覚えている内容を予想させると、アクティブリコールをしたグループは、自分たちはそれほど覚えていないだろうと予想しました。逆に、一番内容を覚えていると予想したのは、20分間インプット中心の勉強をした人たちでした。つまり、アクティブリコールをしたグループは一番自信がなかったのです。しかし、実際に一番効果があったのは彼らでした。
これは、勉強の本当の効果は勉強している本人には実感しにくいことを示唆しています。繰り返しインプット中心の勉強をする方が効果があるように感じてしまうため、同じ勉強を続けてしまうことがありますが、時間がもったいないので注意が必要です。ともかく、脳に負荷がかからないような勉強法は価値が低いのです。
アクティブリコールの具体例
1. まず覚えたい内容を一読する。
2. 何も見ない状態で覚えていることを書き写す。
3. 答えを見て修正する。
4. 後日、もう一度演習する。
2. 精緻(せいち)的質問
精緻的質問とは、勉強した内容に対して「なぜそうなっているのか」「どのようにそうなっているのか」と自分自身に質問しながら学ぶ方法です。つまり「Why」と「How」を意識する方法です。
例えば、ミシュランマンについて考えましょう。タイヤは黒いはずなのになぜミシュランマンは白いのかを考えると、ミシュランマンが登場した1890年代のタイヤに使われるゴムは白っぽい色をしていたことや、1912年頃に黒いカーボンブラックがタイヤに混ぜられたことでタイヤの耐久性や耐熱性が向上したことがわかります。このように「なぜ」を考えることで、知識の幅が広がり、理解も深まります。
精緻的質問は、アクティブリコールほどではありませんが、学習に対して中程度の有用性があると評価されています。
3. インターリビング
インターリビングとは、ランダムに問題を演習することです。これは運動にも適応できることが証明されており、例えばバドミントンで3種類のサーブを以下のように練習した場合にその効果が確認されています。
- 1日1種類のみのサーブを練習したグループ
- 1日に3種類のサーブを順番に練習したグループ
- 全てのサーブをランダムに練習したグループ
この中で、全てのサーブをランダムに練習したグループのスコアが最も高くなりました。
勉強面に置き換えると、インターリビングで学習するグループと単元ごとに練習するグループでテストの結果が約2倍弱変わるという研究があります。興味深いのは、練習問題を解いている段階では単元ごとに勉強している生徒の正答率が99%と高く、インターリビングで学習している生徒は68%と低くなっており、練習段階では単元ごとに勉強している人の方が自分ができているという錯覚に陥りやすいことです。
これは、単元ごとに勉強している場合、次に出る問題の内容が予想できるためです。対してランダム演習の場合、次に出る問題の内容を手探りで探さないといけないため、実際のテストと同じ状況になります。
インターリビングも精緻的質問と同様、中程度の効果があると評価されています。ただし、注意点として、元々の知識レベルが低い生徒には単元ごとの学習の方が効果的であることが報告されています。そのため、全く理解がない場合は最初に単元ごとの学習を行い、ある程度理解を深めてからインターリビングを導入する方が良いかもしれません。
インターリビングの方法としては、過去問演習や、数学の問題集で無作為にページを開き、その問題を解くといった方法があります。単元ごとの勉強で正答率が高いことによる流暢性の錯覚に陥らないよう注意してください。
(1〜3の引用:安川康介『科学的根拠に基づく最高の勉強法』)
これらが「正しい」勉強の代表です。これらを意識して効率の良い勉強を行なっていきましょう。
次にNEVOSで実践している勉強法について教えていきます。より具体的でより実践的なものになっています。今日から意識できることも多いのでぜひご覧ください。
1.問題に間違えたら
間違えた問題に対して、多くの人はなぜそれが解答なのかを考えることはあっても、自分の答えがなぜ間違っているのかを考えずに済ませてしまっています。
しかし、自分の答えがなぜ間違っているのかを理解しなければ、次回も同じミスをしてしまう可能性があります。
当然、なぜ自分の答えが間違いなのかだけを考えることも有効ではありません。正しい答えがなぜ正しいのかを理解することも必要です。これらを考える上で重要なのは、「なぜ」「どうして」と問いかける癖をつけることです。
勉強にまつわる知識
シータ波と好奇心
※LTP(長期増強):記憶を作るために、脳の神経が強くつながること。
シータ波は好奇心の象徴です。シータ波が出ている会場では、少ない刺激の回数でLTPが起こります。うまく刺激すると、繰り返す回数を80%から90%も減らすことができ、復習の回数を10分の1で済ますことができると考えられています。
空腹時の記憶力
お腹が空っぽになると、グレリンというホルモンが胃から放出されます。このグレリンが血流に乗って脳に届き、LTPを起こしやすくさせるのです。一方、食後は満腹になってグレリンが減少するだけでなく、胃や腸などに血液が集中するため、脳の活動は低下しがちです。
レミニエンス効果
レミニエンスとは、学習したものが少し時間が経つとより理解が深まるという不思議な経験です。昨日できていなかったことが、翌日できるようになる現象です。これは、寝ている間に記憶が整理整頓されることによって起きます。また、直前に覚えた知識よりも数日経った知識の方が整理されていて、脳にとっては利用しやすい記憶になっています。
自己暗示、アフォーメーション、言霊、マントラ、引き寄せの法則
これらは、古今東西、世界各地で生まれた言葉ですが、「言葉は、自分自身を奮い立たせ夢を実現させる」という点で類似しています。少しスピリチュアルに感じるかもしれませんが、精神科などでも使われている手法でとても強力です。
例えば、気持ちが落ちている時、イライラしている時、眠たい時、不安な時に勉強するのは非効率です。この状態を変えるときに使えるのが自己暗示、アフォーメーション、言霊、マントラ、引き寄せの法則です。
やり方
1. 自分自身が主語であること
2. 感情的な言葉であること
3. 本心であること
これらのルールに従って言葉を作ります。
具体例
- 「俺は馬鹿にしてきたあいつらを見返して絶対に合格するんだ。」
- 「私なら必ずできる。絶対にやり切る。苦しくても耐えられる。信じてくれている人がいるから。」
- 「死ぬ気で〇〇に合格する。死ぬ気で〇〇点を取る。」
- 「絶対にこの分野できるようにするんだ。俺なら必ずできる。やってやるんだ。」
少し気恥ずかしいかもしれませんが、心の中で信じながら唱えてください。紙に書くのもいいかもしれません。雑念が多ければ多いほど勉強の精度は落ちます。その雑念を振り払う言葉を唱え、自分の目指すところを達成しましょう。価値を生むのです。応援しています。
(引用:志水稜太郎)
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